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2014-12-14

LibreOffice用カラーテーブルの12色版を作った

以前の「LibreOffice用カラーテーブルを作った」のテーブルが、LibreOfficeの新しいバージョンで12色になったことによってまだらになってしまったことを教えて頂いていたのだが、ようやく対応したバージョンを作った。

ダウンロードはこちらから: https://github.com/sunnyone/locolor/raw/master/munsell.soc

今回からmunsell.socにした。使い方は前回の記事参照。


 今回選択したのは、この色達。12色になったことによって、マンセルの各色相の代表色の「5 XX」(10色)が選べるようになったので選んで、それに「10Y」と「10PB」を加えた。



今回更新したのは、「VyOS 1.1のファイルシステム階層を図にした」で使いたかったからなのだけど、どうやって使ったかを参考になればと思って書いておく。
  • 全体の背景は白、文字は黒。
  • 原則箱の塗りつぶしは[1]のトーン(上から1番目)、文字は[8]のトーン、枠線は[5]のトーン。
  • 隣り合う色はできるだけ色相差があるように、各要素別に色相を選択。
なお、LibreOffice 4.4でまだら現象は解消されるらしい。前よりはずっとよくなってる。しかし、好みの問題もあると思うけど、この色はちょっとチカチカして使いにくいなと思うので、きっとこのmunsell.socを使い続けると思う。

ちなみに、前回の「機械的に計算するならHSVのほうがいいんじゃ?」 のやつを実際にやってみたらこうなった。RGBで色相を等分割して、彩度/明度のパーセンテージを決めて割り当てたんだけど、4.4のと似たような結果になる。かなりの調整が要りそうなのでやめた。

2014-01-04

Jenkins入門 (LibreOfficeをビルドするまで)

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
今年はJenkinsさんの記事でスタートです。この記事は主にLibreOfficeの開発者や翻訳者に向けて作られています…が、Jenkinsの部分はLibreOfficeに限った話ではないので、なんでも使えます。

Jenkinsを使いはじめる上で一番難しいのは、機能や手順を調べたりすることではなく「どうやって使ってみたらいいのか」を認識することだと思っているので、その点について掴んでもらえれば、この記事の目指すところはおしまいです。

環境はUbuntu(記事を書いたときに試したのは12.04)を想定していますが、Windowsでもインストーラがあるし、ほとんどがWeb UIでの操作なので読みかえは容易だと思います。

Jenkinsとは

JenkinsはCI, Continuous Integration「継続的インテグレーション」をするためのツールです(以前は Hudson という名前でした)。聞いたことない人にとっては、なんか恐そうな感じですが、Jenkinsに関してはだいたい「Web UIのついたすごいcron」だと思ってもらっていいです。まぁそれじゃ本筋じゃないので一応書いとくと、開発者が独自に個別に部品を作ってどんどん進んじゃうと、いよいよ結合だーバーンってやったらそりゃあひどいことになるよね、よくないよねと。結合するフェーズがやってきたらくっつけるんじゃなくて、毎日とか、数時間ごととか、コミットごととかに、ビルドしたりテストかけたりして、継続的に合体できて動くことを確認しましょうね、っていうのを実現するためのツールです。

なので、本当はもっといろいろなことができるわけですが、今回はそのJenkinsのビルド(しかも手動)という側面だけとりあげて書きます。


今回の構成

今回の構成を絵にすると以下の通りです。upstream以外、すべてローカルPCを想定しています。


upstreamのgit repositryから、pullしてきて、そこでなんだかんだ作業します。そのなんだかんだ作業したローカルのレポジトリをJenkinsさんにcloneしてもらって、ビルドして成果物を作ってもらいます。

(ここは翻訳の確認のためのビルドという使い方を想定しているので、普通のCI環境とは違うところだと思います。"upstream"にあたる共有の作業レポジトリを定期的にビルドしてもらうというのがCIという意味では多いと思います。)



手順

LibreOfficeを普通にビルドできるようにする

まずはビルドする環境で、Jenkinsなしで対象としたいプロダクトがビルドできるように準備します。LibreOfficeをUbuntuでビルドするケースでは簡単です。ほとんどWikiの「How_to_Build」や「How_to_Build/localized」に書かれている通りにするだけ。

sudo apt-get build-dep libreoffice
sudo apt-get install translate-toolkit dos2unix

これでビルド環境の準備はOK. あとは、絵の中段の作業レポジトリをcloneして作ります。今回の作業対象となる「libreoffice-4-1」ブランチをcheckoutしておきます。
(話を簡単にするためothersも読めるホームディレクトリ直下にcheckoutすることを想定していますが、(あとで作られる)jenkinsユーザも読めるディレクトリであればどこでもいいです。)
git clone git://anongit.freedesktop.org/libreoffice/core libo
cd libo
git checkout libreoffice-4-1

念の為、普通にビルドできることも確認しましょう。
./autogen.sh --with-lang="ja"
make

instdir/program/sofficeから起動できましたね?

Jenkinsをインストールする


さて本題のJenkinsです。こちらも簡単で、手順JenkinsのWikiの「Installing Jenkins on Ubuntu」に書かれているので、その通りやればOK. apt-lineが用意されているので、ちょちょいと追加してapt-get installするだけです。

wget -q -O - http://pkg.jenkins-ci.org/debian/jenkins-ci.org.key | sudo apt-key add -
sudo sh -c 'echo deb http://pkg.jenkins-ci.org/debian binary/ > /etc/apt/sources.list.d/jenkins.list'
sudo apt-get update
sudo apt-get install jenkins

おわり。あとは/etc/init.d/jenkins startで上がってくるので、
http://127.0.0.1:8080/
にブラウザからアクセスすれば画面を見ることができます。

が、LibreOfficeはレポジトリがでかいので、gitのcloneがローカル内なのにデフォルトタイムアウトの10分を越えてしまいました(VMのせいかな?)。なので、startする前に以下の通り/etc/default/jenkinsファイルを修正して、タイムアウトを延長しておくのをおすすめします。
JAVA_ARGS="-Dorg.jenkinsci.plugins.gitclient.Git.timeOut=120"
「O」は大文字なので気をつけてください。
参考:https://issues.jenkins-ci.org/browse/JENKINS-20387

Jenkinsを設定する(Gitプラグインの追加)

Jenkinsを設定するために、まずはトップ画面(http://127.0.0.1:8080/)を表示します。


「新しいジョブを作成してください」と言っていますが、デフォルトではGitが使えないので、まずはプラグインを入れます。

 プラグインを追加するには、画面左の「Jenkinsの管理」を表示したあと、「プラグインの管理」をクリックします。
 (ただ、セキュリティを設定の警告が出ている通り、現在のJenkinsは誰でもアクセスできてしまう危険な状態なので、自分だけしかいないネットワークじゃなければ、プラグインを入れる前に、セキュリティを設定をクリックして設定しておくのがいいと思います。ここでは割愛します。)

そこで利用可能のタブを選ぶと、使えるプラグインの一覧が出てきます。その中に「Git Plugin」があるので、チェックして「ダウンロードして再起動後にインストール」をクリックします。


するとインストールがはじまるので、「インストール完了後、ジョブがなければJenkinsを再起動する」にチェックを入れれば、Jenkinsが再起動されてプラグインのインストールは完了します。

Jenkinsの設定(ジョブの追加)

いよいよ、ジョブを追加していきます。ジョブを追加するには、左側の「新規ジョブ作成」をクリックします。そうすると、入力画面がでてくるので、ここでは「Build-LibreOffice」などの好きなジョブ名を入力し、「フリースタイル・プロジェクトのビルド」を選択して「OK」をクリックします。

 そうすると、ジョブの設定画面がでてきます。名称などの基本的な設定が一番上にあり、その次にでてくるのが「ソースコード管理」です。

これはなにかというと「成果物を作成するためのソースをどこからもってくるのか」という設定です。「Git」のラジオボタンを選択して、レポジトリの場所を「Repositry URL」に、ビルドしたいブランチを「Branches to build」に入力します。さきほどの下準備通りであれば場所は「/home/USERNAME/libo」、ブランチは「libreoffice-4-1」みたいな感じになっているでしょう。もちろん「git://anongit.freedesktop.org/libreoffice/core」にしても、ビルドはできます。


スクリーンショットでは選択していませんが、Additional Behavioursで「Clean after checkout」を選んでおくほうがいいかもしれません。

次はこのジョブの肝、 ビルド処理とビルド後の処理を設定します。まずは「ビルド手順の追加」をクリックし「シェルの実行」を選ぶと、「シェルスクリプト」の入力欄がでてきます。ここに、プロダクトをビルドするコマンドを入力します。

ただし、成果物をあとで取得しやすくするために、tarでまとめるコマンドを追加しています。

./autogen.sh --with-lang="ja"
make
tar zcf libreoffice.tar.gz instdir

あとは「ビルド後の処理の追加」をクリックし「成果物を保存」を選ぶと、「保存するファイル」欄がでてきます。これはなにかというと、ビルドの結果としてJenkinsが残しておきますというファイルです(Webからダウンロードできます)。*とかも使えますが、ここでは先程tarした「libreoffice.tar.gz」を入力します。

あとは保存を押せば設定終了です。

Jenkinsジョブをビルドする


ビルドする方法はWeb画面からでもいくつかあるのですが、普段一番触ると思われるトップからやってみます。

トップにジョブの一覧があるので、右側にある時計のマークをクリックするとビルドがはじまります。


あとは左下にある「ビルド実行状態」にビルド中表示が出るので、ここの#ビルド番号 のリンクをクリックすると、ビルド状況がわかります(「コンソール出力」でビルドログをリアルタイムに表示)。今、上の画面で灰色になっている○が、青くなれば成功です!赤くなったら失敗です…


完了すると、ジョブの画面の「最新成功ビルドの成果物」からlibreoffice.tar.gzをダウンロードすることができます。


あとは何度もビルド実行をすれば、がんばってビルドしてくれます。


使い方はイメージつきましたでしょうか?本当は、コミットを検知してビルドを開始したり、ビルドが終わったらメールを送ったりすることができますが、たぶんここまでこれればあとは検索で戦えるでしょう。

自分が開発しなくても、upstreamを追いかけるなどで何度もビルドするような方は便利だと思います。作業時間を覚えてて推定残り時間をプログレスバーに出してくれたり、ログを残しておいたりしてくれるので、単なるバッチ管理に使うのも便利です。


Tips - どこでビルドされているのか?


成果物にしていなかったものでも、前回ビルド時のファイル群を見てみたいことがあります。そんなときは、/var/lib/jenkins/jobs/{ジョブ名}/workspaceを見に行くと便利です。ここで作業が行なわれています。

2013-09-14

LibreOffice Calcの選択セルをMediaWiki表形式に変換するBasicマクロを作った

MediaWikiで表を書くとき、最初に作るときにフォーマットを思い出すのが辛いので、LibreOffice Calcの選択セルをMediaWikiの表形式に変換するマクロを書いてみた。ずっと書こうと思っていたのだけど、ようやく書けた。LibreOfficeにしておけば、気兼ねなくインストールして使えるので。



使い方は簡単で、選択してこのマクロを実行するだけ。そうするとメッセージボックスが出てくるので、このボックスはテキスト選択可能なのでコピペすればOK。ツールバーの空き部分にでもボタンを貼っておけばいいと思う。MediaWikiの表は、もっと高機能だけど、ひとまずプレーンな形に整形するだけ。

これがマクロ。

全然エレガントじゃない。

書くときのポイント

  • LibreOfficeについているマクロエディタは補完もないので、最初はNotepad++でVBモードで書くのがおすすめ。

参考にしたもの

辛かったこと

  • 流儀がわからない
    • プロパティ?の参照は .Abc = "ABC" だったり、setAbc("ABC") だったり書いてある場所によってぶれぶれ。変数名の命名はoから?とか。まぁ最初は動けばいいんだろうけど、結局すっきり書けなかった。
  • クリップボードがめちゃくちゃつらい。Win32 APIプログラミングですかっていう低レベルさ。
 プログラミングを始めたときのようなもどかしさを味わうことができた。



2013-03-12

LibreOffice用カラーテーブルを作った

[2014/12/14追記] LibreOffice 4.2以降では、12色になったことによってこの8色版はまだらになってしまいます。12色対応版をどうぞ

LibreOfficeは、もうちょっとした表や図を作るには十分なのだけど、デフォルトだと色が選択しにくい。いくつかプリセットがあるもの、どうもしっくりこなかったので、自分で作った。






ダウンロードはここから: https://github.com/sunnyone/locolor/raw/master/sunnyone.soc

作ってみたはいいものの、使い勝手がいいかどうかはまだわからない。

特徴

色相と明度/彩度の2軸で選択可能

デフォルトのカラーテーブルは一部そういう部分もあるものの、表で見たときけっこうまばらなので選びづらい。


順番に並んでいるカラーテーブルもあるのだけど、横8列であることを意識して作られていないので、まだらになってしまっている。

同じ色は縦に並んでいる(似通った濃さは横に並んでいる)

LibreOfficeは一番上のスクリーンショットの通り、2通りの色選択のUIがあり、リスト形式の場合は表の横の順に8つ出てくる。つまり、表の横1列が表示される。オフィスソフトで色を選択するときは、色相よりも先にトーン(濃さだとか)が決まっていることが多いので、同一トーンのものが一画面に出てくると選びやすい(はず)。

使い方

一時的に試してみたい場合は、適当に図を挿入して、右クリック→「領域...」でダイアログが出てくるので、「色」タブからフォルダのアイコンをクリックして出てくるファイル選択の画面でsunnyone.socを選べばOK。



デフォルトの設定にしてしまいたい場合は、LibreOfficeをいったん閉じたあと、configのディレクトリ(最近のWindowsならC:\Users\(Username)\AppData\Roaming\LibreOffice\4\user\config)のstandard.socをバックアップした後、入れ替えればOK。

作りかた

上の配色が気にいらない場合でも、このカラーテーブルの作りかたは参考になるかもしれないので、一応書いておく。

1. 色相を選択する

マンセル環から色をチョイスする。マンセル表色系の色相は、5色とその間の5色、さらに倍…という感じなので、8色はちょっとつらいんだけど、がんばって4色+補色を選んだ。


2. 彩度/明度を選択する

マンセル表色系では、色相によって最高彩度が違うのでしんどいのだけど、概ね横の三角形の形をしているので、三角形の頂点を決めたあと、間の点を機械的に選んだ(実際はマンセルの等色相面はいびつな形をしているので、本当はない色があるかもしれない)。



詳しくはレポジトリに置いてあるシートを参照。

3. Color::Model::Munsell::Utilを使ってマンセル値からRGB値に変換

マンセル表色系に対応しているライブラリはけっこう少ないのだけど、PerlのColor::Model::Munsell::Utilは対応していたので、これで変換した。
マンセル値は直接RGBにはできないので、テーブルでCIE-XYZに変換して、そこからsRGBに変換している(はず)。
出力はLibreOfficeで使っている簡単なXMLにするだけで、完了。

詳しくはリポジトリに置いてあるスクリプトを参照。

Q&A

なんでPCCSじゃないの?

色彩+トーン(彩度・明度)という考え方は、まさしくPCCS向けなのだけど、PCCSは(恐らく)物の色向けで、かつトーンの名前が人の感覚でつけられているので、RGBの世界に持ってくると、この手の世界になじみがない自分にはちょっと違和感があった。なので、類似した感じのマンセル表色系で色をチョイスした。

↑これが、「v2」というvトーンの赤、つまりvividなred (4R 4.5 / 14)をRGBに変換した色なんだけど、画面で見るとにぶく見える気がするのよねぇ。

機械的に計算するならHSVのほうがいいんじゃ?

できたあとに思った。実験してみてないのだけど、高明度の色は、HSVで機械的に出したほうがきれいな薄い色になったんじゃないかなーと思ったりもする。

が、マンセル値にしておけば、表記が人の理解できる範囲になると思うので、これはこれでいいかなと思っている。

なんで色を選ぶUIが2種類あるの?

ひとつだったらもう少し作りやすかったのに…

2012-02-26

LibreOffice Drawで「グリッド線で位置合わせ」が機能しない気がするのはなぜか

答え:デフォルトのサブ目盛の設定が細かすぎるから

LibreOffice の図上で右クリックして、「グリッド線>グリッド線で位置合わせ」を選択すると、グリッド線に合わせて図形を描画できそうな気がするも、フィットしている気がしない(カーソルがスムーズに動いてしまう。)

なぜかというと、この位置合わせは「サブ目盛」という幅に合わせてフィットするのだが、デフォルトはこの幅が1mm(相当:1cm/10space)なので、100%表示程度では全然フィットしている感がない気がするのだ。

解決策としては簡単で、サブ目盛の幅の設定を変更すればよい。設定は「ツール>オプション>LibreOffice Draw>罫線」で行うことができる。

詳しくは下図を参照。

計算すると、12ptが4.23mmだったので、0.5cm/2spaceとしてみた。

参考:
http://www.netplan.co.jp/archives/1453