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2014-11-30

1本では実がならない?果樹を植える時に注意すべき受粉の性質について

この果物の木は実がならないなぁと感じたことがないだろうか?実は、果樹は1本で実がなるものとならないものがある。気づかないで植えたりすると桃栗三年柿八年というように長い期間を無駄にしてしまうので、果樹を育てるならこの話は知っておいて損はないと思う。



果樹を育てる話をするときは結構な頻度でこの話をするのだけど、言葉を知らなかったので思い出したこのタイミングでまとめた。

果樹には自家受粉できるものとできないものがある

自家受粉できるとは、同じ株の花で受粉できること。つまり、自家受粉ができないということは、1本では実が成らないということになる(例外あり)。庭に植えるような場合では、スペースに限りがあるので、これによって果樹の選択を変える場合もでてくるだろう。

まれにしかないのであればあまり気にしないのだけど、果樹には自家受粉できないものは結構多いので、 知らないものであれば育てる前に調べないといけない。

自家受粉できないケースにはどんな例があるか

雌花が咲く株と雄花が咲く株が異なる(雌雄異株)

もっともわかりやすいのがこれ。雌花しか咲かない木と雄花しか咲かない木では、1本だけで成らないのは想像しやすいと思う。 例としては、キウイがある。

雄の花と雌の花のタイミングが異なる(雌雄異熟)

同じ株の花で受精できる特性を持っていても、タイミングがズレている種類がある。 例としては、アボカドやクルミがある。

同一品種では受粉しにくい特性(自家不和合性)がある

わかりにくいのがこれで、同じ株の花の花粉が、同じ株についても受精が避けられる仕組みになっている種類がある。 例としては、梨や栗がある。

同じような意味で自家(不)結実性という語も使われている。果物に関しては、自家結実性と呼ぶことが 多いようなので、これで調べるのが一番調べやすいと思う。

自家結実性について注意すべきポイント

品種のレベルで異なる場合がある

やっかいなことに、果物のレベルで必ず同じかというとそうでもなく、自家結実性のある品種とそうでない品種があったりする。

しやすい/しにくいという1/0でないことがある

必ずしも「1本では絶対に無理」のデジタルな話ではなく、「1本では成りにくい」ということもある。 特に気にせず植えている場合で「他と比べるとウチの木はなんか成らないなぁ」というケースでは 自家不結実性の話を疑ってもいいかもしれない。

受粉しなくても実になることがある(単為結果)

先に「例外あり」と書いたのは、 花が咲いて受粉して、というプロセスでない形で実になるケースがある。わかりやすいのがイチジク。

参考になるページ

もっと詳しく知りたい場合は、他の情報元を見てほしい。参考になりそうだったページをいくつか紹介する。

基礎から覚える 果樹の受粉マニュアル | 種・苗・球根・ガーデニング用品・農業資材の通販サイト【タキイネット通販】
自家結実性のほかにも、カキやクリなど著名な果物の育て方が図入りでわかりやすく書いてある。

果樹の自家結実性について:4月の栽培ガイド
果樹の種類が多く書いてあるのでざっと把握したいとき向きに。

自家受粉と他家受粉
今回の話。一番分類が読みやすかった。

雌雄異熟(5)
アボカドとクルミの雌雄異熟の特性について詳しく書いてある。興味があれば。

2014-11-11

「アセットを抽出」の出力は油断するとボケる (Photoshop CC 2014)

現在のPhotoshopには「アセットを抽出」という機能があり、レイヤー名やグループ名にfilename.pngのような名前(オプション引数あり)をつけておくと、スライスを使わずに「ファイル>アセットを抽出」で一気に出力することができる。


さらに、出力ダイアログに倍率を設定するボタンがついており、2xのようなスケールした画像を同時に生成することができ、Retina対応に便利な機能もついている。非常に便利な機能なのだが、このスケーリングが曲者であり、油断するとボケる。

スケールでボケるのはどんなときか?

「大きくしてるんだからボケるのは当たり前じゃないか?」と思われる方も居ると思うが、例えばシェイプや文字で構成したレイヤーを2x出力してもボケない。以下の通り。


これができなければ2xなんて用意しないと思うので、当然といえば当然である。

しかし、これはいけると思って「埋め込みを配置」やドラッグアンドドロップで埋め込んだ写真などのラスタ画像の2xは以下のようにボケてしまう。(当然ながら、埋め込んだ画像は2x拡大するだけの解像度は持っているものとする)


「アセットを抽出」の2x(200%)がボケる状態でも、「イメージ>画面解像度」で幅/高さを2倍にしてもボケないので、Photoshopはボケずに拡大する頭は持っているにもかかわらず、だ。

どうすればボケないか?

2xしか使わないのであれば、一番簡単なのは、そもそも2xの解像度で作っておき、1x側を0.5x出力するという方法。1x解像度で作っておき、出力直前に画面解像度を拡大するという手もありだと思う。

しかし、どうしても1xから2x, 3xを出したい、というのであれば、画像の取り込み時に以下の手順を踏めばいけるということがわかったので紹介する。
(参考:Photoshop generator not working with smart object & scaling.

1. 新しい画像として埋め込む画像を読み込む

「ファイル>開く」でもいいし、埋め込みにならない場所にドラッグアンドドロップでもいい。


2. レイヤーをスマートオブジェクトに変換する

レイヤーを右クリックし「スマートオブジェクトに変換」を選択する。


3. レイヤーを埋め込みたい画像にコピーする

レイヤーを右クリックし「レイヤーを複製」で埋め込みたい画像にコピーする。




あとは適切にリサイズすればOK.

以下のように、ボケてない状態で出力することができる。


要は、大きな状態で明示的にスマートオブジェクトを構成すれば、なんとかしてくれる、という話であるので、「埋め込みを配置」時にキャンバスサイズに小さくされるのを100%, 100%に戻し、明示的に「スマートオブジェクトに変換」することでも対応できる。

しかし、そもそも「埋め込みを配置」で埋め込まれるのはスマートオブジェクトなので、さらにスマートオブジェクトに変換すると、コンテンツの編集で出てくるのがスマートオブジェクトという状態になっているので、ちょっとどうなんだろうという感じなので、手順としては上述にした。

上記のフォーラムでも話があったが「埋め込みを配置」でできるのだってスマートオブジェクトなのだから、やれよ!と思う。上述の手順は正直面倒だし、OKなスマートオブジェクトなのか、NGなスマートオブジェクトかを区別するのが難しくて怖すぎるので現実的には拡大側は使えないと思う。機能としては便利だと思うので、早く直って欲しいものだ。