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2012-08-14

横倒しスキャンはどれだけ速いのか?

本をスキャンする際、横に倒して読んで後で回転させたほうが速くスキャンできると聞いて、どのくらい速くなるか試してみた。単純に考えると、紙を送る量が少ないので、速そうである。

結論としては、試した範囲では、縦でのスキャンに比べて、1.3倍程度の高速化であった。

計測方法

ScanSnap S1500のスーパーファイン/カラーのモードで、以下の3種類の紙を、25枚ずつ、縦(そのままの形)と横(倒した形)で1回(*)ずつ、スキャンボタンを押してから紙送りが終わるまでの時間を、ストップウォッチで計る。

(*)実はいくつか2回読んだ。でも、ほとんど変わらなかったので、1回としている。まぁ、1回でも2回でも精度はよくないと思うので、真面目な結果を知りたい方はぜひもっといろいろなパターン/回数でチャレンジを。

種類高さ幅・高さ比
新書10.8cm17.3cm1.60
コミック(普通)12.3cm18.2cm1.47
コミック(大)14.3cm21.0cm1.46

サイズは、裁断後のサイズ(実測)である。

計測結果

スキャン所要時間の結果は、以下となった。
種類縦(1枚あたり)横(1枚あたり)縦時間・横時間比
新書48.5s34.9s1.94s/枚1.40s/枚1.39
コミック(普通)50.8s38.0s2.03s/枚1.52s/枚1.34
コミック(大)56.4s41.8s2.26s/枚1.67s/枚1.34

感想

200ページ(100枚)のコミックだとすると、縦の場合と横の場合で以下のようになる。
縦:2.03 秒 × 100 枚 = 203 秒 = 3分23秒
横:1.52 秒 × 100 枚 = 152 秒 = 2分32秒
後処理の問題や、紙挿入の取り違えなんかもあるので、この時間差をどう見るかは、人次第だと思う、という感じの結果であった。

また、最初は縦横比そのものになるのかなと思っていたが、縦横比とは若干ずれた比になった。動きを見ていると、紙を送り終わった後に若干の待ちがあるので、縦横比に関わらず1枚あたりに固定的にかかる時間があるのだと思う。

実際、「コミック」の場合で、縦横比に関わらない時間があると想定して計算してみると...
 a: 1cmあたりのスキャン時間
 b: 1枚あたりで固定にかかる時間

 2.03 = 18.2a + b
 1.52 = 12.3a + b
を解いて
 0.51 = 5.9a よって a = 0.086
 2.03 = 18.2 × 0.086 + b より b = 0.46
1cmあたり0.086s、1枚あたり0.46s。

残りの「新書」「コミック(大)」で試しに計算してみると、
新書(横):10.8×0.086 + 0.46 = 1.43s/枚 (実測: 1.40s/枚)
新書(縦):17.3×0.086 + 0.46 = 1.94s/枚 (実測: 1.94s/枚)
コミック大(横):14.3×0.086 + 0.46 = 1.69s/枚 (実測: 1.67s/枚)
コミック大(縦):21.0×0.086 + 0.46 = 2.27s/枚 (実測: 2.26s/枚)
とまぁ実測と近い感じなので、きっとそういう感じなのでしょう。
(もっといい考察があれば教えてくださいまし。)

なお、横版は、紙送りが終わった後に、ファイル(PDF)に出すのに時間がかかっていたということも付け加えておく。

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