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2012-03-12

よく知らないARMデバイスのU-Boot環境変数を読む

U-Bootはブートローダ。x86では似たようなことを違うUIでBIOSが担うのであまりピンとこないが、SPARCを使ったことある人なら、OpenBootのプロンプトを思い浮かべてもらえばピンとくると思う。

U-Bootの設定情報を維持している、U-Bootの環境変数を見るには、U-Bootを実行している間にprintenvすれば表示できるのだが、シリアルにアクセスできないデバイスを持っている人もいるはず。そこで、ここではOS(Linux)上から見る方法を取り上げる。

【正攻法】
fw_printenvというコマンドがあるので、これを使う。
1. インストール
  # apt-get install uboot-envtools

2. 設定
どこからか機器依存なデバイス情報を拾ってきて、/etc/fw_env.configに書く。
以下、SheevaPlugの場合
 /dev/mtd0 0xa0000 0x20000 0x20000
ちなみに0xa0000でない場合もあるらしい。

3. 実行 
$ sudo fw_printenv
CASset=min
MALLOC_len=1
autoload=no
baudrate=115200

~~~
 簡単。

【邪道な方法】
アドレス情報がわからなかったり、ソフトをインストールできないデバイスを持っている人もいると思う。そういう場合でも、読むだけならできる。
 
1. mtdデバイスを探し出す
$ ls  /dev/mtd*
/dev/mtd0    /dev/mtd1    /dev/mtd2    /dev/mtdblock0  /dev/mtdblock2
/dev/mtd0ro  /dev/mtd1ro  /dev/mtd2ro  /dev/mtdblock1
 mtd0~mtd2があるようなので、mtd0でチャレンジ。

2. mtdデバイスの中身を吸い出す
$ dd if=/dev/mtd0 of=~/mtd0.bin

3. odで開始アドレスと終了アドレスを探し出す
$ od -Ax -c mtd0.bin | less
これで、「c   o   n   s」など、環境変数に設定されていそうな値を適当に入力して、値が入っている場所を探し出す。


終わりは\0が続いているだけなので簡単。

4. \0区切りで分割する
見ての通り、\0で区切られてASCII文字が格納されているだけなので、開始アドレス~終了アドレスのデータを取り出して、\0で分割して出力してあげれば終わり。
$ ruby -e 'ARGF.seek(0xa0004); buf=ARGF.read(0xc0000-0xa0004); puts buf.split(/\0/)' mtd0.bin
CASset=min
MALLOC_len=1
autoload=no
baudrate=115200
bootargs=console=ttyS

 ~~~

CRCがあるようなので、間違っても書こうとはしないこと。

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